『心理学』
無藤 隆・遠藤 由美・玉瀬 耕治・森 敏昭(著) 有斐閣 2004年
おひさしぶりです。引っ越しと新生活でインターネットから遠ざかってました。
半年前の記事で「本棚ほしい」と言ってましたが、願いが叶って、壁2面全部本棚という自室を手に入れました。
psychologicalbookshelf.hatenablog.com
願うことを忘れずに生きていきたいですね。
最近は、有斐閣の『心理学』を週に1章、読んでいます。しかも、なぜか2回。週に2回も同じ章を読んだら、あっという間に心理学がマスターできますよ。まあマスターを超えてドクターの私が言うのも変ですけれども。
この本は、院試のときに買ったはいいけど、東京大学出版会の『心理学』派だったのであんまり開いてなかったです。改訂されているかと心配しましたが、幸か不幸か改訂されておらず、10年ぶりにもかかわらず普通に教科書として使用しております。
あの頃は授業されるほうだったけど、いまはするほう。10年あっというま。中身は大学4年生のまんまですけれども。
有斐閣の『心理学』は、なんといっても厚くていい。ふかふかしてるところも好き。乱暴に扱っても許される感じ。読みつぶして賢くなろう、と思えるおおらかな見た目をしています。
中身は分担で執筆されていて、すごく冴えてる章とふつうの章があります。なんというか、紹介しやすい章としにくい章がある。分野の問題なのかそれぞれの著者の向き不向きなのかわかりませんけども。いまのところ、無藤先生担当の発達の章がよかったです。とてもスマートに教科書という感じで。ああいうふうに書けるようになりたいものです。
とりあえず、「心理学のあらましを知りたい!」と思ったらこれを読んでおけばいいと思います。これを頭からおしりまで読めば、「心理学はちょっと勉強したんだけど…」と言ってもあんまり恥をかかないでしょう。東京大学出版会の『心理学』と比べると、冗長なのが有斐閣の『心理学』のいいところで、雑味があってわかりやすい。東京大学出版会の『心理学』は要点だけという感じがします。院試対策として考えると、無駄がないので東京大学出版会のほうが使いやすいという部分はありますが、心理学を勉強する喜びあるいは悦びという点で考えると、有斐閣のほうがいいかなー。
よろこび。
これ以上のことはないですよね。
もう博論は2年も前に終わったのですが、それでも心理学の基本の教科書を読むと、以前読み飛ばしてしまっていたところに目がいったり、新たに気になるところとかが出てきたりして、毎回、勉強になるなあと感嘆します。生きていることは不思議なことだし、わかることもわからないこともおもしろく、18歳のときに思っていた心理学といま感じる心理学は色合いが違っているけれど、もう全部好き。全部、全部。
この4月から、朝から晩まで心理学ができる環境になったので、こころ新たにがんばりたいと思います。
有斐閣の『心理学』はところどころ用語の定義が載ってないので、有斐閣の『心理学辞典』を引きながら読んでいます。
右手と左手にそれぞれ持って踊ると、二の腕の筋肉が鍛えられます。
『心理学辞典』
中島 義明・安藤 清志・子安 増生・坂野 雄二・繁桝 算男・立花 政夫・箱田 裕司(編) 有斐閣 1999年
有斐閣の『心理学』とは対照的に、改訂されまくりの東京大学出版会の『心理学』はこちらです。2、3、4は確か持ってるけど、5は持ってない気がします。あんまり改訂されるのでお財布に悪い…。いずれ買おうとは思いますが、東京大学出版会は学会で見かけないんですよね…。学会で買うと安いから狙い目なんですけど…。お高くとまってるぜ、東大。
『心理学 第5版』
鹿取 廣人・杉本 敏夫・鳥居 修晃(編集) 東京大学出版会 2015年