私家版・心理学の本棚

じょー、本を読んでいろいろ書くことを決意。

『教育評価との付き合い方――これからの教師のために』(関田一彦・仲道雅輝)

『教育評価との付き合い方――これからの教師のために』

関田一彦・仲道雅輝(著) さくら社 2016年

教育評価との付き合い方 ――これからの教師のために

教育評価との付き合い方 ――これからの教師のために

  • 作者: 関田一彦,渡辺貴裕,仲道雅輝
  • 出版社/メーカー: さくら社
  • 発売日: 2016/02/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

教育評価の本です。いわゆる、「成績」や「成績つけ」のことについての本。

最近話題の「ルーブリック」について載っていたので買いました。

こちらで目次が見れます。

http://www.sakura-sha.jp/book/jyugyo/kyouiuhyouka-tsukiaikata/

 

教育測定は心理学だけど、教育評価は教育学だなと思いましたね。「どう測るのか」は心理学だけど、「測ってどう働きかけるのか」になったら教育学ですよね。

後者は、正確に測ってフィードバックした結果、学習者がやる気をなくしたら意味ないじゃん、と考えるわけです。それで、学び方がインタラクティブになってきたことと相まって、教育評価もインタラクティブになってきた、と。

内容は充実しているのですが、「社会は変化している。その社会から教育へ新たな要請があった場合、教育はその要請に応えるべきである」という姿勢が一貫して感じられ、もやもやと嫌な感じがしました。

社会が間違っていることもあるんじゃないの。あるいは、社会のための教育じゃなくて、教育のための社会のほうがあってしかるべきかもしれないし。そのほうが暮らしやすい可能性だってあるわけで。

なんて屁理屈を丹田のあたりで捏ねながら読みました。

でもまあ、勉強になった。

自分も親になって、いずれは子どもが教育という公的サービスを受ける日もくるわけなので、教育という営みのフレームやテクニックを知っておくことは大事だと思いますし。 

次はこっちを読みたいです。購入済みです。

 

『測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』

ジェリー・Z・ミュラー(著) 松本裕(訳) みすず書房 2019年 

測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?

測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?