『教育評価との付き合い方――これからの教師のために』
関田一彦・仲道雅輝(著) さくら社 2016年
教育評価の本です。いわゆる、「成績」や「成績つけ」のことについての本。
最近話題の「ルーブリック」について載っていたので買いました。
こちらで目次が見れます。
http://www.sakura-sha.jp/book/jyugyo/kyouiuhyouka-tsukiaikata/
教育測定は心理学だけど、教育評価は教育学だなと思いましたね。「どう測るのか」は心理学だけど、「測ってどう働きかけるのか」になったら教育学ですよね。
後者は、正確に測ってフィードバックした結果、学習者がやる気をなくしたら意味ないじゃん、と考えるわけです。それで、学び方がインタラクティブになってきたことと相まって、教育評価もインタラクティブになってきた、と。
内容は充実しているのですが、「社会は変化している。その社会から教育へ新たな要請があった場合、教育はその要請に応えるべきである」という姿勢が一貫して感じられ、もやもやと嫌な感じがしました。
社会が間違っていることもあるんじゃないの。あるいは、社会のための教育じゃなくて、教育のための社会のほうがあってしかるべきかもしれないし。そのほうが暮らしやすい可能性だってあるわけで。
なんて屁理屈を丹田のあたりで捏ねながら読みました。
でもまあ、勉強になった。
自分も親になって、いずれは子どもが教育という公的サービスを受ける日もくるわけなので、教育という営みのフレームやテクニックを知っておくことは大事だと思いますし。
次はこっちを読みたいです。購入済みです。
『測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』
ジェリー・Z・ミュラー(著) 松本裕(訳) みすず書房 2019年