私家版・心理学の本棚

じょー、本を読んでいろいろ書くことを決意。

大学が始まらなくてお困りの心理学徒へ(4):友人関係の論文を紹介

引き続き、卒論ネタ集です。

第4回は、「友人関係」について紹介していきます。

友人関係といっても、どの発達段階を想定しているかでいろいろ違うので、卒論ネタにするときは、幼児?小学生?中学生?高校生?大学生?大人?と、発達段階を区切ってレビューするほうがいいと思います。

 

なお、前回までの記事はこちら。

大学が始まらなくてお困りの心理学徒へ(1):不安の論文を紹介 - 私家版・心理学の本棚

大学が始まらなくてお困りの心理学徒へ(2):就職活動の論文を紹介 - 私家版・心理学の本棚

大学が始まらなくてお困りの心理学徒へ(3):アイデンティティの論文を紹介 - 私家版・心理学の本棚

 

 

(1)もはや古典の二次元

青年期における友達とのつきあい方の発達的変化

ちょいちょい教科書にも出てくる落合・佐藤(1996)。「浅く広く」から「深く狭く」になっていくよというやつですね。

 

(2)仲間・友達・親友

青年にとって仲間とは何か : 対人関係における位置づけと友だち・親友との比較から

中学校のときとか、よく「仲間」って言わされませんでした?その、「仲間」とは何か、という論文。

 

(3)理想と現実のズレ

友人関係の理想と現実のズレ及び自己受容から捉えた友人関係の満足感

理想と現実のズレが小さいほど満足、自己受容できている人ほど満足。まあそうでしょうね。

 

(4)共有

なんと3本シリーズ。

中学生の友人関係における共有している対象と心理的機能との関連

大学内の友人関係における親密さと共有様式との関係

友人との共有様式が大学1年生の友人関係の進展に及ぼす影響

2019年の学会誌で見かけたときに、「まだやってたんだ?!」って思いました。足掛け9年で3本。

大人になると、あんまりモノは共有しなくなりますねえ。

 

(5)双子コーデ

目白大学リポジトリ

トップページ - 和洋女子大学学術リポジトリ

双子コーデって見たことあります?私は1度だけ見たことがあるのですが、すごいですよね、破壊力が。あれの研究です。

 

(6)慰め方

青年期における友人の慰め方が受け手の感情に与える影響:励ましや共感の言葉かけと何もせずそっと離れる行動の比較

「何もせずそっと離れる行動」っていう用語がいいですね。文学的です。

ちなみに、続きもあるようです。

青年期における親密な友人への効果的な慰め

 

(7)友人への相談

つくばリポジトリ

友人とやることはいろいろあるでしょうが、相談も大事ですよね。

 

(8)切り替え

高校生・大学生の友人関係における状況に応じた切替

切り替えが大事ということでしょうか。

 

などなど、いくつか紹介してみました。

大人になると友人関係とかどうでもよくなるので(個人の感想です)、興味がある人は興味がホットなうちに一生懸命取り組んでみるといいと思います。

  

 

エピソードでつかむ青年心理学 (シリーズ生涯発達心理学)