私家版・心理学の本棚

じょー、本を読んでいろいろ書くことを決意。

『対人援助と心のケアに活かす心理学』(鈴木伸一・編著)

『対人援助と心のケアに活かす心理学』

鈴木伸一(編著) 有斐閣 2017年 

 

「教科書にどうぞ」といわんばかりの15章構成です。
とにかく、「ちゃんとした教科書」という作りで、章の最初には「イントロダクション」、本文には「クエスチョン」「ケース」「エピソード」「ワーク」「コラム」、章の最後には「まとめ」と「チェック」とブックガイドがついていて、とにかくちゃんとした教科書です。
「対人援助と心のケアに活かす」ということで、看護職養成の大学や専門学校で教科書に使えるようにというコンセプトなのでしょうかね。
「衰え・老いと心」、「病気・死に向き合う心」、「援助する心」という後半3章は、看護職や介護職などを目指す人が学んでおく必要のある心理学の内容かと思います。まさに、「対人援助と心のケアに活かす」。
心理学はいろいろなところで学ばれていますが、カリキュラム上、1科目だけしか履修できないのであれば、担当教員としては、学生の目指す職業で必要とされる内容に寄せてあげたいですよね。
看護職や介護職の養成校で教養科目の心理学をお持ちの先生は、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

もちろん、以前紹介したシリーズの教科書もおすすめです。記事は初版を読んで書いたものですが、いまは新版(2版)になっています。 

psychologicalbookshelf.hatenablog.com

 

『心理学 新版』

無藤 隆・遠藤 由美・玉瀬 耕治・森 敏昭(著) 有斐閣 2018年