私家版・心理学の本棚

じょー、本を読んでいろいろ書くことを決意。

『消費者心理学』(山田一成・池内裕美 編著)

『消費者心理学』

山田一成・池内裕美(編著) 勁草書房 2018年 

 

消費者行動論じゃなくて、消費者心理学。
そう、心理学がしたい人用の消費者の教科書。イエーイ!
経営系の消費者の研究って、「消費者を理解して、もっとモノを買わせる」という下心があるじゃないですか。でも、心理学には、「とにかく理解したい」という無意味な情熱があるところがいいのだと思うんですよねえ。(個人の意見です。)
無意味な情熱こそが、学問の醍醐味だと思いません?

さて、この本では、広告、衝動買い、ブランド、意思決定、アイデンティティなどなどについて、13章に渡って解説されています。
ただ、かなり内容が詰まっているので、読書として読むよりは、勉強として取りかからないと投げ出してしまうかもしれません。論文が大量に引用されていて、歯ごたえのある内容です。
ちょうどよい類似テーマの本がないということもあり、けっこうのびのび書いている印象です。

潔いカバーデザインもかっこいいです。
これも消費者心理学に基づいているのでしょうか?

モノを売りたい人や、消費者としての自分を見つめ直したい人におすすめです。
卒論に向けて、自分の気になる章だけ読むという読み方もいいと思います。

何かと使える黄色い本。
黄色い本って、役に立つものが多いですね!